PMOに求められるスキル

コミュニケーションスキル

PMOに必要なスキルとしてまず挙げられるのは、コミュニケーションスキルでしょう。様々なメンバーとやり取りをしつつ、正確に情報を吸い上げ、それを展開していきます。情報収集だけにとらわれてしまうと、状況把握が疎かになります。また、誤った情報を伝えると現場は混乱してしまいます。そうならないよう、PMOには高いレベルのコミュニケーションスキルが求められるのです。

マネジメントスキル

PMOにはマネジメントスキルも必須です。様々なプロジェクトを横断的に分析する役割を担うため、組織を適切に運用する力がなければ務まりません。なお、ITプロジェクトの多くは、PMIが発行しているPMBOKをベースに計画されます。そのため、PMOを目指すのであればPMBOKの履修が必須といえるでしょう。

プログラミングスキル

PMOの主な仕事は組織のマネジメントやPMのサポートです。間接部門に該当するため、開発作業に直接携わる機会はありません。とはいえ、プログラミングスキルは必須です。プログラミングに見識がなければ、メンバーが抱える課題に対して適切にアプローチすることができないからです。PMに対して有効な助言を与えるためにも、プログラミングに関する知識が求められます。例えば、パッケージソフトの開発現場において特定の部分の開発がボトルネックになりプロジェクトが遅延しているとします。速やかに遅延を解消するための対策が求められますが、メンバーの稼働状況などの情報だけでは真の理由を把握することはできません。課題を正確に把握してベストアンサーを導き出すためにも、プログラミングに関する知識が求められます。

文章を作成するスキル

PMOは文章を作成する機会が多くなります。開発現場に対するアプローチだけでなく、経営層などのプロジェクト外のメンバーにも情報を共有することがあるからです。情報を正確に伝えるための資料を作成する際に重要なのが、可読性です。プロジェクトの状況を記した資料を経営層が見た時に、誤解を招く表現や専門性の高過ぎる情報があると、ネガティブな印象を持たれてしまう恐れがあります。そうならないよう、PMOには場面に応じて正確に文章を作成するスキルが求められます。

PMと同じレベルの状況把握力

PMOはそれぞれのプロジェクトの詳細を把握しておく必要があります。プロジェクト憲章や要員計画、マスタースケジュールなどについて深く理解していなければなりません。プロジェクトが遅延している場合に、詳細な状況を把握していなければ、当然ながら必要な手立てを打つことはできません。そのため、PMと同じレベルでプロジェクト全体の状況を把握していなければならないのです。